あなたのペン・シャープナーは?
2017/01/31

集中の儀式に使われるアイテム
コピーやメディア記事、ブログでもいいか。
書こうと紙の前に座る。
書こうとパソコンの前に座る。
でも、書き出せない。
書き出せないから、他のことをしてみる。
でも、書き出せない。
書き出せない原因が何かあるはずだ。
それを見つけるために考えよう。
そしてジッと考える、考える、考える。
でも、見つからない。
で、時計を見ると「へっ?」という驚き。
そして、書き出せていない罪悪感。
あなたは、こんな経験ありませんか?
ありがとうございます。日比野新です。
ここで、私が最近読み続けている書籍、
「調べる技術・書く技術」から引用します。
さあ、原稿を書く準備は整った。いざデスクに向かおう。
といいたいところだが、なかなかそうはいかない。私のように長年この仕事を続けるものでも、原稿に臨むための気持ちを高めていくのが、けっこう厄介な作業なのである。引用:野村進:調べる技術・書く技術(第五章 原稿を書く P127)より
このように、プロ中のプロであるインフィクションライターの方でも「たやすくない」らしい。
でも、こう続きます。
そこで、プロの書き手には、自分なりの“集中の儀式”を持っている人が多い。たとえば、クラシック音楽を聴く。呼吸法を行う。太極拳をする。
引用:野村進:調べる技術・書く技術(第五章 原稿を書く P127)より
そして、他の“集中の儀式”に話が移ります。
もうひとつ集中の儀式に役立つ材料に、「ペン・シャープナー」というものがある。
英語で記すと、pen-sharpener、つまりペン先を鋭くさせるものという意味である。
いったい何のことかと思われるだろうが、ペン・シャープナーとは、文章のカンを鈍らせないために読む本や、原稿を書く前に読むお気に入りの文章のことだ。引用:野村進:調べる技術・書く技術(第五章 原稿を書く P127~128)より
この後、歴代作家達の「ペン・シャープナー」が紹介されるのですが、このようにプロ中のプロや文豪と呼ばれる方達も、書き出すときに苦労されているワケです。
でも、どの方達も「書かない」という選択肢は持っていない、というところに注目して欲しいのです。
自分なりのペン・シャープナーを見つけ、用意し、儀式として取り入れ、そして書くことに臨む。
「書けないから書かない」ではなく「書けないときでも書く」という、ある意味、精神論的にもなりますが書き続けているというのが事実のようです。
私はこの本を読んだとき、ペン・シャープナーに大きな驚きとヒントをもらいました。
そうか、誰もがそうなのか、と。
でも、そこを越える方法があるんだ、と。
で、自分なりの“集中の儀式”を作ることで、ライティングに入る速度が速くなりました。
一昨日の「ビーコン・シークレット講座」でも、書き出すときの質問が出ていましたので、ブログに書いておこうと思い、今日はこの話をさせてもらいました。
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誰でも書き出すことができるんです。
書き出すことが出来ない人はいないんです。
「書けないから書かない」という選択肢を用意するから、書き出せないだけなんです。
「儀式をすれば、書き始める」というルールだけにすればいいんです。
他の選択肢は全て無しにするということです。
どんなルールも一切無し。
儀式をすれば、無条件に、どんな場所でも、書く。
これが決め手かなと思います。
ペン・シャープナーは人それぞれですが、参考までに私の“集中の儀式”は、こんな感じです。
(1)ネタ帳をペラペラと見る。
(2)耳栓をする(まわりが静かでも関係なし)。
(3)耳栓が膨らむ2~3分の間に、般若心境を心の中で三回言う。
(4)ライティングマシンの「ポメラ」を開いたら書く。
儀式を始める前に、リサーチの情報とかは、自分の手の届く範囲に並べていますが、その時点ではライティングモードに入っていません。
この“集中の儀式”が終わったら、ライティングという感じです。
まぁ、これは人それぞれなんで、あくまで参考にということで。
それでは、また。